私は1年目の前半に中規模病院の外科で研修をしました。これから外科を研修する方の参考になれば嬉しいです。主に消化器外科を中心とした研修をした感想になります。
全体をとおしての感想
手術の面白さを感じることができました。学生時代に実習した時よりも手術内容の理解ができ、興味を持って見学できました。また、手術以外にも術前・術後管理、救急対応などがあるので外科医になるつもりがない研修医でも興味の持てる領域があると思います。
研修内容
週に2〜3日が手術日で、腹腔鏡手術・開腹手術に助手として入りました。胆嚢摘出術や虫垂切除術、ヘルニア根治術、大腸癌の手術などを経験しました。第3助手として入ることが多かったので腹腔鏡手術ではカメラ持ちをさせてもらえました。
病棟に関しては1年目で未熟であったため、患者を受け持つことはできませんでしたが、日々のカルテ記載やカンファレンスでのプレゼンテーションを行いました。
救急対応では救急外来に来院した患者の診察や問診などを行い、初期診療を学びました。
できるようになったこと
自分がプレゼンテーションを担当する人数がそれまで研修した診療科と比較し多かったため、効率よく情報収集する力が鍛えられました。人前で話すのは緊張しますが、回数を重ねるごとに恐怖心はなくなりました。
手術適応や術前に行うべき検査について学ぶことができました。
縫合を毎回の手術で経験することができました。自分が縫合した傷の経過を追うことができ、自分の行った行為のフィードバックが得られて良かったです。
できなかったこと
患者さんを受け持つことはできなかったので、内科的管理を学び、受け持ちができるように研鑽していきたいです。
2〜3ヶ月研修する場合は第2助手や基礎的な手術の術者を経験できる場合があるそうですが、1ヶ月の研修では経験する手術の数が少ないため難しかったです。病院ごと、先生方の専門により施行する手術の偏りがあります。私は上部消化管の手術や痔の手術は経験できませんでした。
もし外科医になるとしたら
長時間の手術では1日中立ちっぱなしで飲食もできません。また、現時点ではたとえ当直明けでも手術があれば帰宅できません。外科医になるにはこのような辛いこと以上に手術への興味と熱意が必要です。他の特徴として内科的な治療と比較して術者の力量が直接結果になって返ってくるという特徴があります。自分の手で病気を治療したい、手を動かすことが好きという人に向いているかもしれません。
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